2015/12/05

醜いヴァラナシ、美しいヴァラナシ。

あと数日したら、日本からあの彼がヴァラナシにやってくるのだそう。
先日はその類のご連絡を4本も頂き、街はすっかりウェルカムモードにございます。

14億のうちのほとんどのインド人が何も理解していないと思って…
しっかりしっかりこんなものが結ばれようとしています。

日本がダメなら今度はインドでまたお金儲け。
尽きないものです。留まることなく、次から次へと。

彼が訪れようとしてるヴァラナシは、どこもかしこもゴミだらけ。
悪臭を放つ小さな川は、ぶくぶくと泡みたいに沸き立ち毒は垂れ流し。
それはぜーんぶガンガーへ、そして海へ。

私のすぐ近所では、今日も酔っ払いの旦那が嫁を、恐ろしい顔した母親が子供を、学校では教師が一生懸命走る子供たちを平気な顔で殴り蹴り、「これは文化と歴史なのだよ。ほら、ラーマーヤナにも書いてあるじゃない。」
とさらりと言い、毎朝気持ち良さそうな顔をしながら神様にお祈りする。

都合の良いダルマと矛盾を抱えたまま、インドはぐんぐん迷走中。
そんな国にも新幹線、そんな国にも原子力。
なんてdevelopedな響きですこと。
そんなものよりこの国に必要なのは教育、です。


とか思いながら、それでも今日もここに居る。
まだまだこれからも、きっと居ます。

何があってもこの生活から学びは、消えないものですから。
悲しいわけでも嬉しいわけでもなく、ただ正しく真実を知り、理解したい。

世界を、宗教を、肌の色を、意思の違いを、言葉を、祈りを。
ただ愛でもって正しく受け入れ、もっともっと、理解したいのです。
こんなにたくさんの国が、人が、奇跡みたいに美しく交わるヴァラナシで、

どこで誰と居ようと見失うことのない、正しい「真ん中」。



おまけ。

決してあぐらはかけないけど素敵なものを提供してくれるヴァイオリンのお兄さんと、
お上品で説明上手なタブラのサンジュ・サハイさんのミニレッスンとエレガントタブラ。

タブラも好きだしおひまだしという方、どうぞ。。。